心身症とは?
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さっぽろ麻生メンタルクリニック院長の長岡です。
心身症という言葉は聞いたことがある人も多いと思います。しかし正確に理解している人は少ないかもしれません。
心身症とは特定の病気を指しているわけではなく、心が大きく関与する病気一群についてつけられた名称です。つまり基本は身体の病気であるということです。
心身症は身体の病気であるが、その発症や経過に心理・社会的因子が大きく影響しているものと言えると思います。
例えば胃潰瘍という病気になっており、その発症に職場の環境変化、仕事上の人間関係の悩みなどが原因として挙げられる場合は心身症と考えられます。そのほかにも過敏性腸症候群、気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎、高血圧症なども心身症として認められる疾患になります。
よく質問されることで、精神科と心療内科はどう違うのですかと聞かれます。
心療内科とは、心理治療をする内科という意味で、この心身症を専門的に診る診療科を指します。
心身症の患者さんの中には、自分ではストレスを感じず、元気で悩んでいないと思いこんでいる人もいます。この状態を失感情症(アレキシシミア)といい、この状態が周囲の人には心理的な問題はないという誤解を与えてしまうこともあります。本人は環境に過剰適応してしまい、本当は辛い状態であっても、その意識がほとんどないと考えられます。その結果、内面にたまってしまったストレスが、身体の臓器を通して表現されてしまい、身体の病気として認識されます。
身体症状の背景に心理的な原因がないかどうか、注目して考えていくのが大切です。
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