うつ病~復職に向けて~
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さっぽろ麻生メンタルクリニック院長の長岡です。とても風の強い1日で散歩中も吹雪で視界がなくなる瞬間もありました。
早く春が待ち遠しいと感じる今日この頃です。
うつ病の治療を開始して、抗うつ薬などの薬物療法、精神療法などを受け自宅療養中の方たちの中には、症状もだいぶ落ち着き職場復帰をと焦っている方も多いかと思います。しかし、うつ病で休職まで至った患者さんの中には、早く復帰しなくてはと焦りすぎてしまい、以前のペースに戻さなければとがむしゃらに頑張りすぎてしまい、病気を長期化させてしまうことも少なくありません。自宅療養している分には、体調も良く大丈夫かもしれないと感じている患者さんもいると思いますが、この状態が果たして以前の職場で維持できるのかと不安に感じているのも確かだと思います。
最近では、リハビリ出勤などを導入している企業も多く、復職に向けた環境が整っている場合もあります。
うつ病の患者さんが復職する前に自宅でできる確認ポイントとして以下のことが挙げられるかと思います。
まず睡眠リズムが仕事をしていた時と同じに戻っていること。
集中力、判断力が戻っていること。
自分の中で復帰できそうという感覚が80%以上あること。
これら3つのポイントを確認するうえで、自宅療養をしている中でだいぶ症状も落ち着いている方に提案していることがあります。
平日の朝は決まった時間に起床し、出勤時と同じ服装に着替え、通勤時間に自宅を出ます。そして一番近くの図書館に行き、そこで新聞なり、自分の好きな読書をして午前中を過ごしてもらいます。帰る頃に新聞記事、もしくは読んだ本の内容を5行から10行程度に要約してもらいます。それが完了し、昼過ぎに帰宅をする。
このことが毎日できれば、先ほどの3つのポイントはクリアできており、ひとつの目安になるのではと思います。
参考にしてみてください。
さっぽろ麻生メンタルクリニックでは、うつ病・うつ状態の方のための認知行動療法プログラムをショートケアの一つとして行っています。
さっぽろ麻生メンタルクリニック院長の札幌・心療内科ブログ
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